青森青年会議所が今年は跳人コンテストをやるそうです。
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青年会議所の連に参加している跳人で、これはと思う人に主催者から声をかけるとのこと。「躍動感等」っていう基準がよくわからないですが、どうやら「ハネトの評価・伝承について」の試みのひとつとのことなので、いわゆる囃子に合わせた昔ながらの跳ね方がベースになるようです。
青森ねぶたの踊り手は、跳人(ハネト)と呼ばれます。動きは「ラッセーラーラッセーラー」と掛け声を上げながら、片足ずつ跳ねるだけ。だから厳密には踊りではなく「跳ね」で、だから「跳人」。
この跳人、本来はお囃子のリズムに合わせるんですが、正調のお囃子は跳ねるには少しテンポが遅くて体力的にきついです。加えて、運行の隊列は[跳人]-[ねぶた]-[囃子]の順番なので跳人からはお囃子が聞こえづらいのです。そういった理由で、最近ではほとんどの跳人がお囃子を無視して勝手なテンポで跳ねています。でもそれは本来のねぶたじゃありません。「ねぶた」「囃子」「跳人」の三位一体があってはじめてねぶたなのです。
というわけでごく少数派ですが、昔ながらにお囃子に合わせて跳ねようという気概のある跳人もいて、「正統派」や「後ろ組」(お囃子の聞こえる後ろの方に集まるから)と呼ばれています。
説明が長くなりましたが、要するにこの跳人コンテストは、そういう昔ながらのカッコイイ跳人をどうにか盛り上げる方法はないかという思いから企画されたとのことです。なんという粋な計らい。個人的には、コンテストよりもこの記述の方が気になります。
跳人の中に太鼓台車を運行し、笛、手振りがねの一団を配置しちゃいます。
前述のように、跳人の位置からはお囃子があまり聞こえません。そこで、跳人の中にも囃子隊の一部を入れてくれるということです。これはねぶた大賞の審査の対象外。だから賞を狙っている団体はこういうことはやってくれません。
それに加えて、跳人の中のお囃子は七節を約16~17秒でまわすとのこと。通常は約18秒なので、若干早めのテンポにすることで跳人が合わせやすいようにしてくれるということです。こうして跳人にも重点を置く団体が増えてくれると、我々のような跳人参加者としても跳ね甲斐があるというものです。青森青年会議所、今年は要注目です。