ねぶた師内山龍星先生の今年のねぶた下絵が、ねぶた工房龍星の公式サイトにて公開されました。内山先生が担当されるのはNTT、青年会議所、PTA連合会の3体です。
NTTは「勧善懲悪 閻羅王」。閻羅王とは閻魔さまのこと。ねぶたでは比較的オーソドックスな題材です。PTAは「戸隠山の青嵐」ということで自然を題材にしたねぶたです。戸隠山というと何年か前に紅葉伝説を題材にした平維茂と鬼女のねぶたが作られたのが記憶にあるのですが、今回の青嵐に対峙してる武将は誰でしょうか。
青年会議所は「大物浦(だいもつのうら)の戦い」で、もともとは「義経記」に記されている戦いだそうですが、ねぶたの題材としては歌舞伎の「義経千本桜」にある大物浦の戦い(あるいは能の「船弁慶」)の方が元だと思います。歌舞伎の方は、壇ノ浦で敗れて入水自害したはずの平知盛が実は生きていて、大物浦から船で西国へ逃れようとする義経一行を襲うという話だそうです。船弁慶だと怨霊ってことになってますね。長刀を持っている方が知盛で、刀で迎え撃っているのが義経です。